2007年8月2日付け
【イグアスー発】パラグアイのイグアスー移住地で今年もエキスポの季節がやってきた。恒例行事として定着しているEXPO YGUAZUが二十三日から二十六日まで開催されるとが決まり、移住地の各所に横断幕がはためいている。
ブラジルのフォス・ド・イグアスー市とパラグアイの首都アスンシオンを結ぶ国際道路が移住地を縦断しているため、横断幕は乗用車、バス、トラックなどの運転手と乗客にも目につき宣伝効果は大きい。
EXPOは今年十回目を迎える。会場は移住地の中央公園とその周囲。国際道路の四十二キロ地点だ。主催するのはイグアスー市役所、日本人会、農協、CETAPAR(パラグアイ農業総合試験場)、教師会、商工関係者、農牧関係者、および有識者で構成されるEXPO開催委員会。今年の委員長は農協の内山新一組会長(福島県出身)が務める。会場は入場無料。
今年は例年より多くの日本食を楽しめそうだ。日系有志が養殖しているバクーなどの鮮魚も即売される。希望者はその場で炭火焼きもでき、刺身にもなる。昨年も好評だった。苗木の即売もある。最新の農機具も展示される。日系女性たち自慢の絵画や手芸品の数々を日本人会サロンで鑑賞するともできる。野外劇場では和太鼓などの生演奏やパアグアイ芸能人の演技も楽しめる。
このEXPOは地域住民同士の交流をはかる一方で、日系農家の生産物の数々を紹介する年一回の貴重な機会となっている。主催者は他の移住地や近隣諸国からの来訪者も歓迎する意向を表明している。昨年はブラジルから来場者が訪れたので、今年も、と移住地の期待が高まっている。
サンパウロからは空路と高速バスが可能だ。イグアスー(Internacional Guarani)空港は移住地の市街地から十数分と近い。高速バスはチエテ・ターミナルからアスンシオン行きが一日三便(曜日によって変更あり)運行されており、途中乗り換えなしにイグアスー移住地で下車することができる。宿は福岡旅館とカンザワ・ホテルがある。
開催回数こそブラジルの県連主催の日本祭りと同じものの、規模ははるかに及ばない。が、大都会では味わうことができな肥沃な田園風景と澄みきった空気を堪能することができるし、入植四十六年目を迎えた移住者の心意気をも実感することができる。
移住地特産と言われる大豆「オーロラ」を素材とした豆腐も納豆もおいしさ抜群だ。農協自慢の「NIKKEI」ブランド小麦粉を原料とした麺類もおいしい、と評判だ。
南米唯一と思われるイグアスー太鼓工房で和太鼓の製造工程を見学することも可能だ。“美しい森づくり”が着々と進められているこの移住地で協賛のための植林もお勧めだ。EXPO YGUAZUは遠来の客も十分に魅了しそうだ。