10月5日の大統領選まであと1週間を切ったが、27日発表のダッタフォーリャ調査では、1次、決選投票共にジウマ大統領(労働者党・PT)が支持率を伸ばして再選するという予想が出ている。また、28日に行なわれた大統領候補たちによる討論会でも、ジウマ氏は積極的にマリーナ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)やアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)に論争を吹っかけた。27、29日付伯字紙が報じている。
25、26日に行なわれたダッタフォーリャの調査でのジウマ氏の支持率は、前回の37%から40%に上がった。これは8月13日にPSBの候補だったエドゥアルド・カンポス氏が急死して、マリーナ氏が候補として調査に名を連ねるようになって以降、最高の支持率となる。
一方でマリーナ氏は、4回連続で支持率が下がり、30%から27%に落ちた。前々回調査から持ち直しはじめたアエシオ氏の支持率は、17%から18%へ微増した。
現状のままで行くと、決選投票は避けられないが、今回の調査はジウマ氏には朗報だった。「ジウマ氏対マリーナ氏」の決戦投票の場合はこれまでマリーナ氏がリードしていたが、今回は47%対43%でジウマ氏が逆転(ただし、統計上は引分け)した。「ジウマ氏対アエシオ氏」の場合も50%対39%で優勢を保っている。
この結果の出た後の28日、レコルデ局で大統領候補たちによるTV討論会が行なわれたが、本番を1週間後に控えた状況下でもあり、白熱した議論が展開された。
ジウマ氏は質問の相手にマリーナ氏を指名し、「あなたは以前の討論会で上議時代に(2007年に廃止された)金融取引暫定納付金(CPMF)を支持する投票を行なったと言ったが、実際は4度(選挙放送では2度と言及)も反対票を投じていたではないか」と語り、「あなたは3年で4度も所属政党を変わっている」として、マリーナ氏が政党の意見に左右されているとした。
これに対しマリーナ氏は「私は自分が最初から持っている考え方を変えないために、政党を変えてきた」と反論した。
また、ジウマ氏はアエシオ氏にも積極的に「あなたはペトロブラスを民営化しないと公約に掲げているが本当か」と、同公社のスキャンダルが自身の弱点であるにもかかわらず尋ねた。
そこでアエシオ氏は「特定の政党に乗っ取られないよう再公社化するが、民営化はしない」とし、PT政権下で起こっているペトロブラスの諸問題を皮肉った。
これに対しジウマ氏は「PSDBこそ、カルドーゾ政権の際にペトロブラスを民営化しようとして、株の一部を不当に安い価で売り払って弱体化させた張本人ではないか」と批判した。
ジウマ氏は今討論会中に2度、「(ペトロブラス汚職問題の渦中の人物である)パウロ・コスタ氏を解雇させたのはこの私だ」と繰り返した。
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