2007年7月7日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】サンパウロ市市警が五日に公表した大量殺人事件に関するデータで、昨年一月以降発生した事件の三件に一件の割合で軍警が関与していたことが明らかとなった。
同日夜にはサンパウロ市北部アグア・フリアク区の路上で今年に入って八件目の大量殺人事件が発生し、三人が死亡、一人がけがをした。現場からは軍警専用の拳銃(四〇口径)の薬きょうが十個以上押収された。
五日の事件を除く七件の事件では三件に軍警が関与した疑い。二月一日に同市北部ジャルジン・エリザ・マリア区で発生した事件では、警官を名乗る四人の男が少年四人を含む七人を背中から撃って六人を射殺、一人にけがを負わせた。この事件でも四〇口径の拳銃が使用されていた。
昨年一月以降では一度に二人以上の人が殺害される事件が二十八件発生、そのうち二十一件で事件の真相の解明が進み、七件で軍警の関与が確認されている。しかし、市警人身保護・殺人課(DHPP)によると、七件のうち軍警監察局が捜査しているのは二件に過ぎないという。
今回の公表で軍警内には沈うつなムードが漂っている。上層部は今回の公表を、市警に賭博マフィアの賄賂を配っていたショクル容疑者を軍警が逮捕し、配布先のリストを公表したことに対する市警の報復とみなしている。