2007年7月4日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】今年の一月から六月までの上半期の輸出が七三二億一〇〇〇万ドルと過去最高を記録したことで、政府では年内輸出達成目標を上方修正する動きが出ている。
政府目標は昨年対比一〇・九%増の一五二〇億ドルだが、上半期が一九・九%の高率で伸長したことで、過去十二カ月間の累計ですでに一五〇〇億ドル以上を達成したことで、今後もこの水準で順調に推移するものとみて、上方修正は必至だとの見方で一致している。
これにより、米ドルをはじめ外国通貨に対して異常とまで言えるレアル高で、輸出が減少、輸入が急増して国際経常黒字が減少するだろうとの当初の大方の予想は杞憂に終わった。
輸入では消費財が三四・三%の増加となった。とくにメキシコやアルゼンチンからの自動車輸入が顕著で五三・七%の上昇となった。機器類は二四・三%原材料は二九・四%とそれぞれ増加した。
たしかに輸入は追風を受けて前年対比二六・六%増の五二五億五〇〇〇万ドルに達したものの、貿易収支を覆すには至らず、上半期の貿易黒字は二〇六億六〇〇〇万ドルとなり、これまた過去最高を記録した。
輸出が好調に推移した原因は商品相場の高騰にあるが、ブラジルの場合、一次産品に支えられた。一次産品は昨年上半期の二七・九%から今年は三〇・六%増となった。反面製品輸出は五六%から五三・五%へと減速した。
産業開発者は製品輸出の増加が理想的だとしながらも、射程距離内であり憂慮するに価しないとしている。さらに一次産品については国際価格の上昇に頼っているのみではなく、輸出数量が増加していることを挙げ、新規市場開拓の努力の結果だと評価している。