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リベルダーデ=美化条例の規制を緩和?=2日現在、まだ罰金徴収

2007年7月3日付け

 今年四月一日に施行されたサンパウロ市美化条例により、市内各地で看板、ネオンサインの撤去が行なわれ、街の風景が一変、もちろんリベルダーデもその例に漏れていない。
 高額な罰金を科せられることから、商店主が店の顔である玄関を目立つ色で塗装したりと工夫を凝らしている反面、「看板を取って外観が汚くなった」「夜暗いので一人で歩くのが恐い」など治安面での不満が市民から出始めていた。
 禁止条例は昨年から、屋外広告は美観に反するものとしてカサビ市長が発令したが、多くの反発を呼び、意見提訴問題に発展、市民の注目を集めてきた。高裁が市長側の合法性を認める判決を下したことで今回の実効となっている。
 リベルダーデ文化福祉協会(池崎博文会長、ACAL)は今年三月に、リベルダーデ区が観光地区であることを理由に、規制緩和を求める申請を市に対して行なっている。
 先月二十九日付けアゴラ紙によれば、アンドレア・マタラッゾ・セー地区長は、「特徴を持った街であるリベルダーデの商店は現状維持が望ましい」と話しており、同区の規制緩和はサンパウロ市都市化公社(Enberb)の主導により、来週にも発効されるとしている。
 同公社のセグンド・レジーナ・モンテイロ局長はこれに対し、「看板などは大き過ぎないことが大事」とけん制、「東洋系商店だけを許可するというわけではない」と強調した。
 池崎会長は、「(リベルダーデ区は)絵葉書にもなるほど、サンパウロ市で有名な場所」と規制緩和を喜びながらも発効前の二日現在、同区で罰金を科せられている商店もまだあるとしている。