夫の元恋人を誘拐し暴行=衣服も脱がせ顔には煙草=警察がビデオを元に捜査中
サンパウロ州海岸部のプライア・グランデで、夫の元恋人を誘拐し、暴行を加えているビデオが出回り、警察が事実関係を捜査している。
問題のビデオは1分間強の短いものだが、ソーシャルネットワーク(SNS)で流れた映像には、平手打ちを加え、頭を殴る、女性の顔に煙草の火を押し当てるといった暴行を加えている様子が映し出されている。
衣服を脱がされ、ひざまずいた状態の被害者は顔にも無数の傷を負っており、平手で顔や頭を殴られたり、煙草の火を複数回押し付けられたりした上に、「ボリーニョと出歩くんじゃないよ」と命じられ、何度も「もう出歩かない」と約束させられている。
警察によると、このビデオは9月29日に、加害者の友人によってSNSに掲載された。ビデオそのものはフェイスブックの規定に反するとして5時間足らずで削除されたが、5万件以上のアクセスがあり、かなり広範囲に流れてしまった。
事件そのものは約1カ月前に起きたが、被害者の17歳少女は9月30日になってやっと被害届を出した。ビデオを見た人々は自分の事を加害者の浴びせた罵声通りの女性だと思って見ているように感じているという。
加害者は捜査開始直後に付きとめられ、事情聴取のために警察に出頭するよう求めたが、9月30日午前11時の段階では出頭していない。被害者によると、加害者は被害者の元恋人と交際し始め、一緒に暮らしていたが、結婚生活は間もなく破綻。夫が被害者に電話をかけたりし始めたのに気づき、被害者を逆恨みした加害者は、友人2人の手を借りて被害者を誘拐、自宅に監禁して暴行を加えたという。
暴行を加える様子は加害者の友人が録画しており、暴行後は加害者の友人の一人が被害者を祖母の家まで連れて行った。被害者は入院して、圧力鍋やヘルメットなどで殴られた事で起きた頭蓋骨陥没や、顔や腕を中心とした全身にわたる怪我の治療を受けたが、退院後も人目を避け、家にこもっていたという。
被害者によると加害者の夫とはナイトクラブで知り合い、1年間交際したが、分かれてからは直接の行き来はなかったという。加害者達は元の恋人のところに連れて行ってやるといって被害者を連れ出しており、誘拐と監禁、暴行の三つの罪で起訴される見込みだ。(9月30日、10月1日付G1サイトより)