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もう一人の兄にも疑惑=自宅からヴァヴァに電話忠告

2007年6月13日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十二日】口利きという形でスロットマシン・マフィアの片棒を担いだ疑いのもたれているルーラ大統領の実兄、ジェニヴァル・イナーシオ・ダ・シウヴァ氏(通称ヴァヴァ)。連邦警察の電話盗聴で、もう一人の兄が捜査線上に浮かび上がった。
 連警は今年五月二十日夜、大統領の兄に当るジョゼ・フェレイラ・ダ・シウヴァ氏(通称フレイ・シッコ)の自宅からロベルトと名乗る男がヴァヴァに電話した時の会話内容を盗聴した。その中でロベルトは、ブラジリアに行く必要があると言ったヴァヴァに対し、俺の相談なしに行くなと忠告、さらに、ルーラはお前がルーラの自宅に行って話をするよう求めていると答えていた。
 フォーリャ紙が十一日夜にフレイ・シッコの自宅に電話したところ、息子が出てきて、ロベルトという人物は家族にいない、誰かが電話を使ってヴァヴァと話したのだろうと述べ、事実を明らかにするためにもインタビューに応じるよう父親に勧めていたことを明らかにした。
 また、テレビ局グローボは同日、フレイ・シッコに電話インタビューを行った。シッコはヴァヴァに電話したことを認めたが、健康上の問題があるからブラジリアには行かないよう頼んだ、しかしヴァヴァは聞き入れなかったとして、自分はロベルトとは別人であることを示唆した。
 大統領を組合運動に引き入れたフレイ・シッコは、現在コンサルタント業を営み、大サンパウロ市圏ABC地区の組合で顔がよく知られている。シッコとヴァヴァの二人は二〇〇五年、ブラジリアで企業のロビー活動をしていたとして非難されたことがある。