2007年6月6日付け
サントスのコーヒー博物館で日本移民百周年を記念した特別展が始まっている。日本移民とカフェとの関わりを、第一回移民船笠戸丸を中心に写真や当時の生活用具などで紹介したものだ。
足を運んだ日曜午後は、参観者の姿もまばら。周辺の店舗やビルが軒並み閉まっているのだからそれも仕方ない。展示は史料館協力ということもあり、中には以前見たものもあった。
でも、かつてブラジルのカフェ取引の中心だった場所が日本移民を取り上げ、展示を開く。地元の理解と日本移民への評価があってこそだろう。若い日系の来場者が興味深そうに〃ルーツ〃を見つめる姿も印象的だった。
建物を出ると、トラックが走り抜ける倉庫街。笠戸丸が接岸した十四番倉庫はどこだろう、ぼんやり歩いていると一人の婦人に呼びとめられた。「この辺は危ないのよ。気をつけなさい」。(ま)