2007年6月5日付け
サンパウロ日伯援護協会サントス厚生ホーム経営委員会(青木実委員長)主催の「フェスタジュニ―ナ」が、三日正午からサントスの同ホームで開催された。参加者四百五十人余り、来賓が多かったのが今回の特徴。用意された料理の評判がよく、ショーも人気があった。運営資金集めが主目的だが、ホームの実態を知ってもらうことも大切とあって、希望者対象に見学が行われた。現在一人部屋の入居費(食費、洗濯代含む)は七百三十レアルである。
この日、サンパウロ市からバス二台と、サントアンドレーから一台が駆けつけ、その他の地域の来場者を含めると約四百五十人以上が参加した。
会場では、同ホームの地域ボランティア約五十人が、今年もサントス名産、海の幸が入った手作り料理、刺身、おにぎり、焼きそば、うどん、天ぷら、漬物などの日本食を用意した。他にイワシの塩辛、さつまあげ、福神漬け、エプロンなどが販売されていた。
手づくり料理が並ぶテーブルの前には、午後一時半を過ぎても長蛇の列が続き、立ち席が出るほど、熱気が感じられた。
午後二時頃、開会のあいさつが行われ、森口イナシオ援協会長は「私は、サントスで生まれ、故郷の思い」とあいさつ。
野末雅彦JICAブラジル事務所サンパウロ支所次長は「四月に緒方貞子理事長が来伯し、一世の介護が重要だ、とした。JICAとしても、その方針にのっとって福祉活動に協力していきたい」とあいさつ。
青木委員長は「年に三回のフェスタ。今回も大勢の方々が来場してくださり、賑やかに開催できていることを感謝している」と礼を述べた。
原沢和夫元援協会長、援協役員ら五人も出席した。今回のフェスタは、これまでと比べ来賓が最も多かった。
サロンでは、同ホームに入居している五十五人のうち、十二人のコーラス団が「赤とんぼ」を歌っていた。他に日本舞踊、太鼓ショー、カラオケなどが行われ、司会が「次の演目は、ソーラン節です」と告げた瞬間に、来場客は、食堂からサロンへと駆け込みに行くほど。ショー会場は人で溢れた。
リベルダーデ在住の大矢みどりさんは「今回フェスタに参加して、会場で、日本を出発した頃の同船者に会って驚いた。料理も美味しいしく、嬉しい最高の日」と満足した様子。
また、五階建てのホームの施設見学が行われた。説明によると、一カ月の食事代と洗濯代費用込みで、一人部屋が七百三十レアル、二人一部屋が、千二百四十レアル、四人一部屋が七百三十レアル。男女分かれていて、身体の自由がきく人から上の階に入居する。不自由な人は、職員の事務所近くの部屋となる。