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上院議長は糾弾しない=監察委員長、議会混乱回避を優先

2007年6月2日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】上院監査委員長のロメウ・トゥーマ上議(民主党=DEM)は五月三十一日、カリェイロス上院議長(ブラジル民主運動党=PMDB)を糾弾する意向がないことを明らかにした。議会運営の混乱を避けるため同議長が行った弁明の事実を裏取りするだけに留めた。
 メンデス・ジュニオール建設会社のゴンチージョ氏の事情聴取と上院議長の要請で、同氏が愛人のお手当てを渡したとする事実の確認を求めた。上院議長を咎めず放免したいと思うが、議長が議会前で逮捕される心配だけはないと述べた。
 上院議長の弁護士は三十一日、弁明の際に提示できなかったお手当てと養育費を支払った銀行明細書を上院監査委員会へ提出した。また上院倫理委員長のマシャード上議(労働者党=PT)は、自由社会党(PSOL)から提出された倫理抵触に関する審議申請書を、執行部へ回した。
 申請書は倫理委員会で受理されたが、執行部は検討中。上院議長も弁明書を倫理委員会へ提出したが、PSOLより一足遅れであった。倫理委員会は六日、審議の是非を決める。しかし、執行部では委員の多数が上院議長派である。
 ソウザ検事総長は、メンデス・ジュニオール建設の立替払いもカミソリ作戦への関与も、捜査する考えがないと述べた。検事総長の見解では、これまでの調査内容では刑事告発の立件ができないという。
 ガベイラ下議(緑の党=PV)は「もしも私が日本人であるなら、上院議長に切腹を進める。私は欧州系だから、休職で勘弁しておく」と述べた。