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マウアー市議ら18人摘発=PCCとのゆ着にメス=元女性職員に幹部の恋人や妻

2007年5月31日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】サンパウロ州検察局は二十九日、州郡第一コマンド(PCC)の資金洗浄に荷担した容疑で十八人を摘発した。この中には現職のマウアー市議および総務課職員などが含まれており、市役所とPCCのゆ着にメスが入った。同市では二十三日、連警が公共工事での官製談合の疑いで捜査を始めたばかりで、市役所を舞台とした黒い霧が相次いで明るみに出る形となった。
 PCCが麻薬取引と並び資金源としているガソリンスタンドの経営による資金の行方を捜査してきた検察は、ABC地区でNO・2のPCC幹部を逮捕した際に押収した会計帳簿をもとに、電話盗聴などの捜査で芋づる式に十八人を摘発した。
 大量検挙の発端となったのはフレイレ市議宛てに二〇〇六年六月に三八二八レアルが謝礼として支払われたと記録されていたことによる。同市議は二〇〇六年、同市の保健衛生局長を経て市議に当選したもので、市役所内でもかなりの発言力があった。このため検察はさらに共犯がいると見て市役所内を追及している。
 このほか、同市総務課の二人の元女性職員も検挙された。一人はABC地区の上級幹部の恋人で、もう一人はガソリンスタンドを経営する同地区内のPCCのトップ幹部の妻で、PCCと市役所の関係の深さを如実に示している。
 マウアー市商業協会の会長も検挙された。同会長はPCCが経営するガソリンスタンドの名義人となっており、検察では資金洗浄で重要な役割を担っているとして追及している。同会長はこれまでも取調べを受けており、検察の盗聴記録によると、その模様をPCCメンバーと思われる人物に報告して注意を促したという。
 同会長は現市長の娘が州議に立候補した際に資金援助をしており、市議会や政界ともつながりが深い。その市長と娘は選挙の際に市の広報紙に宣伝を掲載したことで、選挙地裁から有罪判決を受けて目下控訴中で、マウアー市は問題が山積みされている。