2007年5月19日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】政府が公的指数としている広範囲消費者物価指数(IPCA)によるインフレ率が四月に〇・二五%となり、三月の〇・三七%を下回るという明るいニュースとなった。
最大の原因は今年の年頭から打ち続いた降雨がようやく止み、食料品価格の上昇が止まったことにある。IPCAを算出する地理統計院によると、三月の食料品価格の上昇による指数は〇・九八%だったが四月は〇・〇三%とほぼ横ばいとなったことがインフレ抑制に大きく貢献したという。
さらに今年の農産物収穫が一億三二〇〇トンと史上最高を予想されていることで、食料品の安定供給となり価格も安定するとみている。今年に入ってのインフレ率の推移は一月と二月がともに〇・四四%で、三月が〇・三七%だった。
この原因は降雨による食料品の不安定供給による物価上昇で、四カ月間で二・六五%の値上がりを見せた。昨年一年間の値上げ幅の一・二二%を上回る現象となった。これにより政府目標を一・五一%上回る結果となったものの、今後は〇・二五%のペースで推移すると予想している。過去十二カ月間の累計は三%であり、政府目標の射程距離内にある。
四月の食料品価格で代表的だったのが人参(二六・三二%)、トマト(二四・一二%)、果物(二・九三%)、大豆油(二・五三%)、フェイジョン(二・〇九%)、米(一・一三%)だった。商品グループ別では燃料費の高騰が指数へのインパクトが大きく(〇・〇六%)、アルコール燃料が七・三四%、ガソリンが〇・六六%値上がりした。