2007年5月9日付け
ベネディクト十六世のブラジル訪問をニューヨークタイムズ紙は「苦渋と歓喜の対決」と評した。ブラジルは、カトリック教会の既成宗教に対しプロテスタント新興派の台頭が著しい。既成教会がボヤボヤしている間に、羊を多数盗まれたらしい。既成宗教の形骸化と新興宗教のバイタリティは、毎度おなじみのようだ。
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ブラジル臓器移植協会(ABTO)のデータによると、臓器提供者の割合が昨年、一〇〇万人当たり六・〇人となり、二年連続で低下した。二〇〇四年は七・二人、〇五年は六・二人だった。国内では昨年、臓器移植が四六六八件行われ、現在約六万五〇〇〇人が臓器の提供を待っている。提供には提供者の家族の同意が必要。
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政府は七日、経済活性化計画(PAC)の一環として、フェルナン・ジアス、レジビテンクールの両道を含む七つの連邦道路の競売を十月十六日に実施すると発表。
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大サンパウロ市圏ジアデーマ市で運送会社を経営する男性(59)が誘拐されてから二十日後の七日朝、サンパウロ市南部ペドレイラ区のファベーラの監禁場所から解放された。匿名の通報を受けた警察が現場に急行、犯人らは逃げた。誘拐後、犯人らは家族に身代金一五〇万レアルを要求していた。
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全国二〇四市の高齢者二一三六人を対象に実施された調査で、六十歳以上で文字の読み書きが困難な人が四九%に上ることが判明した(完全な文盲は二三%、五九歳以下は一三%)。暴力をふるわれたことがあると答えた人は三五%にも。高齢者が考える「老化が始まる年齢」は、平均七〇歳七カ月だった。