ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
エイズ治療薬専売特許を廃止=後発医薬品輸入で経費削減
2007年5月5日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】保健省の勧告に従い、ルーラ大統領はエイズ治療薬(Efavirenz)の強制許可の承認を決断した。強制許可は既製医薬品の専売特許廃止と、国内生産及び後発医薬品の輸入の道を開くもので、四日正午にも大統領府で発表される予定。ブラジルの強制許可は今回が初めて。
同治療薬は公立病院で治療を受けている約七万五〇〇〇人の患者が服用しており、六〇〇ミリグラムの錠剤一錠の価格は一・五九ドル、経費は年間四三〇〇万ドルに上っている。
政府は一錠当りの価格を〇・六五ドルに引き下げるよう製薬会社、Merk Sharp&Dohmeに求めてきたが、会社側は三〇%の割引を提案、保健省は提案の拒否を決定した。インドで製造される後発医薬品は一錠〇・四五ドルで、輸入すれば年間三〇〇〇万ドルの節減が見込めるという。
同社は政府の求める価格を受け入れるのは困難だとし、専売特許を維持するために法的措置を取ることを検討している。特許は二〇一二年まで有効となっている。
エイズ患者を支援するNGO(非政府団体)は、政府の特許廃止に賛成の立場を示しているが、製薬会社が新薬販売の停止などの報復措置を取る可能性を懸念している。タイでは昨年、三種の医薬品の専売特許が廃止されたが、米政府がタイを特許侵害国リストに入れ、製薬会社が新薬販売拒否を発表するなど、タイ政府に圧力をかけている。