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アル中撲滅対策を発令=3年目に陽の目見た腹案

2007年5月5日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙四月二十五日】政府は二十四日、アルコール飲料に関する国家政策案を大統領令として発令することを明らかにした。アルコール依存症つまりアル中(アルコール中毒)の撲滅を狙いとしたもの。
 アル中撲滅はルーラ大統領のかねてからの腹案で、第一次政権の発足した二〇〇三年に省間委員会を設置して調査を命じている。今回の大統領令はその時の報告書が基となっている。すなわち腹案は三年目にして陽の目を見ることになった。
 大統領令は近日中に細則が発表されるが、政府筋によると、タバコと同様に故人の生活習慣の問題であり、強制力を持たず、環境作りを念頭に置いているという。このため骨子はアル中の治療を公営保健所に義務づけ、今社会問題になりつつあるインジオや農地改革の農務者の過度な飲酒の対策、学校や病院の周辺でのアルコール飲料販売の自粛などにとどまり、目新しい対策は盛り込まず、関係各省が今後、段階が規制を設けるとしている。
 唯一政府が強制しようとしているのがアルコール飲料のテレビやラジオの宣伝時間帯で、すべての宣伝を午後十一時以降とする意向だ。これまでは度数の高いピンガやウィスキーの蒸留酒のみ対象となり、ビール類は自由だったが、今後は区別なく規制するもの。
 これに対しビール業界は反発、立法化しない限り司法闘争も辞さないとの構えを見せている。政府が二〇〇〇年にタバコの宣伝を禁止したにもかかわらず、過去七年間でタバコの販売は一五・三%上昇していると指摘している。いっぽうで国道脇でのアルコール販売の禁止は、交通事故防止につながるものだとして業界では賛同している。
 【同紙二日】世界三〇カ国のアルコール飲料対策の効率性のランキングが発表された。ニューヨーク医科大学が初の試みとして比較したもので、世界保健機構(WHO)が定める指針で裁定した。トップはノルウェーで以下順にベストテンはポーランド、アイスランド、スウェーデン、オーストラリア、ハンガリー、スロバキア、フィンランド、日本、カナダとなった。アメリカは一五位。
 ワーストは下から順にルクセンブルグ、スイス、ドイツだった。調査対象国はヨーロッパ、アジア、北米、豪州のOCDE加盟国。同大学によると必ずしもすべての国が期待した程の効果が表われていないと指摘している。
 項目別で三ツ星(評価が高い)を獲得したのが、地域によるアルコール飲料の販売禁止、販売の年齢制限、価格の引き上げ、飲酒運転の摘発などだった。
 ブラジルで物議をかもすと見られているテレビやラジオでの宣伝規制は一ツ星で、さほど重要視されていない。時間帯の規制で宣伝が夜半に及ぶほど若者層の視聴率が高く、影響が大きいと指摘している。

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