2007年5月5日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】サンパウロ市東部に全長七・五キロに及ぶ公園が造成され、全国の市内公園で最長となる。公園造成予定地はサポペンバ区からサンマテウス区に至るものですでに三月に着工され、完成予定は八月で、すべての設備が整うのは来年中旬となっている。
そもそもこの計画は故人のコヴァス元サンパウロ州知事が計画したもので、眠っていたプランをセーラサンパウロ州知事が実行に移したもの。セーラ知事は談話を発表し、サンパウロ市の中でも貧困地区で、治安が悪化していることを危惧した元知事のプランは素晴らしいもので、全国でもモデルケースになるだろうと強調した。
さらに全国でも初の試みとなる地域住民代表を入れて、レジャーやスポーツランドなどの要望を聞き入れて造成しているとして、官民合同による公園設置であることを強調した。
公園予定地の最大幅は一〇〇メートルに達し、ここにサッカーグラウンドやスケート場を設ける。最少幅でも三〇メートルあり、ジョギングや自転車道を設置予定。全域を樹樹や花で埋めたいとの意向を示している。
予定地は水道局や電力会社所有だったのを買収(一部は交渉中)したものだが、一五〇世帯五〇〇人が住んでいたファベーラを撤退し、住民を公営住宅に移転させた経緯もある。周辺には三二万人が居住する九四カ所のファベーラがあり、その平均所得は最低賃金の五倍以下の貧困層である。州当局は公園造成で施設が充実し、治安が改善されると期待している。