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百一人が俳句で交流=リ・ピーレス=今年も虚子忌俳句大会=浜田一穴さんが特選句に

2007年4月25日付け

 「俳句の日」と制定されている二十一日、リベイロン・ピーレス市と同市日伯文化協会(村木義明会長)共催の「第十五回虚子忌全伯俳句大会」(ニッケイ新聞社、サンパウロ新聞社後援)が二十一日午前十時より同文協会館で開催された。今年は北米カリフォルニアからの参加をふくみ、サンパウロ市、近郊などから百一人が参加。俳句交流の一日を満喫した。
 開会式では、村木義明リ・ピーレス文協会長、ガストン・エドワルド・ガルバーニョ市議会議員、中野秀敏大会実行委員長、中野光雄ニッケイ新聞常任顧問らがあいさつ。
 代表選者は星野瞳、西谷南風、栢野桂山、富重久子、樋口玄海児、広田ユキ、大熊星子、小斉棹子の各氏のほか、北米カリフォルニア大学バークレー校で日本文学博士課程に在籍、現在研究のため来伯しているリーヴァス・ゼリデス・マリアさんがつとめた。
 大会では、それぞれ一人五句を正午まで投句。会場では参加者それぞれが、真剣に句を考え、辞書を引く人、互いに意見交換する人の姿も見られた。
 同大会では、文協婦人会が腕によりをかけた弁当やケーキなども楽しみのひとつ。参加者は大喜びの様子だった。
 昼食後も投句は続き、その後、それぞれが選んだ句を発表。特選句に選ばれた浜田一穴さんに中野秀敏実行委員長から鯉の絵が贈られ、その他の成績優秀者にも賞品が贈られた。
 閉会のあいさつで中野秀敏実行委員長は「みなさんのお陰で素晴らしい俳句会ができ、嬉しく思います。ぜひ来年も参加していただきたい」と意気込みを表わした。
 特選句に選ばれた浜田一穴さんは「その場で思いついた句を投句したのが、まさか特選に選ばれるとは思わなかった」と驚きの様子。
 リベイロン・ピーレス市在住の和田貴美子さんは「賞をとることより、愛好者が集まって、楽しく俳句をすることに意味がある」と話していた。
 リーヴァス・ゼリデス・マリアさんは「本当に素晴らしい俳句会に参加できてうれしい」と感想を話した。
    ◎   ◎
 代表選者の特選句は次の通り。
星野瞳選
献花する曾孫の娘椿寿の忌
         浜田一穴
栢野桂山選
海渡るアバカテの青出荷待つ
        浅見喜代子
西谷南風選
生涯に虚子選一句虚子祀る
        山口まさお
富重久子選
秋晴れや主戦投手はサウスポー
        串間いつえ
広田ユキ選
湖よりの霧が包める句碑なりし
         小斉棹子
樋口玄海児選
秋晴れの如くにホ句を楽しまん
        二見智佐子
大熊星子選
虚子遥かとも近しとも今日虚子忌
         武田知子
リーヴァス・ゼリデス・マリア選
ブラジルの歳時記供え虚子祀る
         彭鄭美智
        (敬称略)