2007年4月22日付け
「昨日初めて、寿司の天ぷらを食べましたけど、納得でした」と、来日中の伝承料理研究家・奥村氏。「ブラジルの魚は油がのってないので、天ぷらにして食べるのは理にかなっている」。
日本の農林水産省が日本食の推奨制度を検討しているが、「その国の趣向に合わせて料理するのが当たり前で(制度は)生産的でない」「日本食で言えば日本そのものが危機で、海外で取り上げる前に国内でやるべき」と厳しい。国立民族学博物館名誉教授の石毛氏は「食文化は交流するもの。掛け算なんですよ」とまとめた。
両氏は講演会で「ここの鰯は油がのってないので、醤油より、味噌にマヨネーズを混ぜて食べるとおいしいと思うね」。驚くような〃伝統的〃でない組み合わせが、ブラジルの食べ物と合わさり、おいしさを生むらしい。推奨制度の難しさを思った。 (稲)