2007年4月20日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】国会で今、議員の登院の服装につき熱い論議が交わされている。そもそもはキナリア下院議長が背広にネクタイ姿に統一する規定を設ける意向を発表したことにある。同議長がこれ以外のものを禁止する動きを見せたことで、一部から反発が表面化した。
真っ先に議論の対象となったのがモン・ブランカ議員(緑の党、バイア州)が院内でも着用している北伯特有の牛追い帽子で賛否を二分している。同議長はこれを禁止すると伝えられており、反対論者は「国会は牛飼いの場ではない」と非難している。
スタイリストのクロドビル議員は「良識のある人間は、屋内で帽子はかぶらないものだ」と決めつけている。同議員は認証式にパナマ帽で登院したが、議場では脱いでいる。
いっぽうでブランカ議員は、国会内に設置された国民の投書Eメール欄で二〇〇人以上の支持を受けたことで強気に転じ、帽子は少年時代からの愛用で北伯の風物詩だとして着用を続けるとの態度を表明した。さらに帽子は水も飲めるし、牛の尻を叩くなど生活必需品だとおどけて見せた。
その上で国民の代表者がたかが帽子で論議するのはナンセンスだと決めつけた。また、南部選出議員がガウッチョ姿で登院するのもヤリ玉にあがっているが、これら議員らはその土地の文化や風習を持続するのが肝要だとして、禁止令に反発する意向を示している。国会論争は如何に決着するのか?