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MST、全国各地で侵入=農地改革院本部も一時占拠

2007年4月18日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】農地占拠運動(MST)は十六日、全国十州と連邦直轄区で農場などへの侵入やデモ行進を行い、遅々として進まない農地改革と農地争議への対処を政府に訴えた。
 今回の侵入は、十一年前の四月にパラー州エルドラド・ドス・カラジャス市で発生したMSTメンバー大量虐殺事件を思い起こすためのもので、「赤い四月」と名づけられている。
 首都ブラジリアでは、約八〇〇人が植民農地改革院(Incra)の本部ビルに侵入し、二十三階中九階を占拠した。メンバーらは連邦直轄区でキャンプを張る一八〇〇家族の入植と、同院のローデロ地方監督の更迭を要求、ハックバルト総裁から善処するとの約束を取りつけた後、同ビルから立ち退いた。
 サンパウロ州では、ポンタル・ド・パラナパネマ地方で約五五〇人が農場一カ所と公的機関四カ所に侵入、サトウキビ畑を荒らしたり、Incra支部に侵入して職員を追い出したりした。
 マラニョン州では、エストレイト市で一〇〇〇人がトカンチンス川にかかる橋を占拠し、水力発電所の建設に対し抗議活動を行った。バイア州では、先週フェイラ・デ・サンタナ市を出発したデモ行進が一一〇キロ先のサルバドール市に到着した。行進には五〇〇〇人が参加した。
 MST執行部は十七日に大統領の任期内に一〇〇万家族を入植させることを始め二十九項目に上る大統領宛ての要望書を提出する見込み。要望書は大統領府に提出される予定で、再三行われた大統領との面会要請は実現に至らなかった。