2007年4月12日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一日】サンパウロ市市議会は十日、市議の自由裁量で使える費用の支給を盛り込んだ条例案を賛成五三、反対二で可決した。同案は、カサビ市長の裁可待ちとなる。
条例が施行されると、市議らは七一五五レアルの月給に加え、最高一万二四六八レアルの活動費を受け取ることができる。活動費にはガソリン代や印刷費、郵便代、コピー代といった経費のほか、選挙事務所の賃貸料や選挙区でのパーティ費用も含まれるという。
現在は月約一万レアルに上る活動費が項目ごとに定められ支給されているが、今回の変更により市議は毎月出費を証明するだけで、自由に活動費を使えるようになる。
さらに条例案は、市議の秘書十八人が議会本部の外にある市議の事務所で働くことを認めた。市議会職員が勤務時間内に委員会の業務に携わる場合、月一二〇四レアルの追加手当が支給される。議長任命による信任職二十七人のポストも新設されることになった。
条例案に反対票を投じたトリポリ市議(緑の党=PV)は、条例案が議会予算の増額につながると懸念。同じく反対のタット市議(労働者党=PT)も、市議の裁量で活動費が適切に使われるかを疑問視している。ロドリゲス議長は予算の増額を認めたが、市議の給与上限は変わっていないと弁解、カサビ市長が同案を拒否すれば、自身の力で拒否を覆すことを言明した。