2007年4月12日付け
大原氏が文協会長立候補要請受諾へ――。コロニアの耳目を集めている文協会長選挙。GAS、「しんせいきのかい」、小川彰夫氏の三派が文協のトップ候補にその名を挙げてきた大原毅氏(現評議員会長)が十一日夜、GASと会合を開き、会長職を受諾する方向で話し合いに入る模様だ。同日昼過ぎ、大原氏はニッケイ新聞の取材に対し、「みんなと相談して決める問題」と明言を避けつつも、副会長の人選なども行いたいと話し、会長への立候補は否定しなかった。大原氏の進退により、対抗シャッパの可能性も取り沙汰されるなか、今回の受諾で連立シャッパへ向かいそうだ。
「一世、二世に分かれず統一シャッパを作るのがいいのでは」――。
大原氏は文協会長選挙を巡る一連の動きを踏まえ、そう話した。コロニア大同団結の要の人物と目され、三派が大原氏の会長への立候補を支持してきた。
「若い人に譲りたい気持ちだった」。現在七一歳。今回の評議員選挙を機に、一線から退く心積もりだった心境を吐露した。
昨年まで長年にわたって在聖総領事館の顧問弁護士を務めた。滋賀県人会長ほか、コロニアとの関わりは深い。
四年前から始まった文協改革の中心メンバーの一人でもあり、評議員会長ながら、理事会の会議にもほぼ出席、文協の現状を深く理解している人物といえる。
「三百人近いボランティアを抱え、事業も多く、大きい組織」とその重責は重々承知だ。
会長ともなれば、対外的な活動も多い。現役で仕事をしている身だけに「無理な点があり、相当の努力と調整が必要だろう」と話した。
なお、下本八郎氏を中心に評議員会シャッパの人選も行われており、「十人ほどが三副会長、三監査のメンバー候補」(下本氏)。
大原、下本両氏ともに理事会シャッパとも連動させる必要性を挙げており、新生文協に向けた一歩がようやく踏み出されそうだ。