2007年4月12日付け
尊者として申請がすすめられている中村ドミンゴス長八神父。青木神父の調査によれば、同神父は身長百八十七センチ、体重百二キロの巨漢で、酒好きで豪快に笑い飛ばす人情味にあふれた人だったそうだ。中村神父はふんどしに黒の司祭服を着て、汽車もバスもない時代に遠方の日系移住地を目指して、重さ六十キロに及ぶトランクを軽々と肩に担ぎながら巡回訪問をしたとか。日系社会でもあまり知られていない「隠れた移民の父」と青木神父は強調している。
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日本の教会に関係する聖人としては、一五九七年、豊臣秀吉の命令で長崎の丘場で処刑された「日本二十六聖人殉教者」が有名。ほかに日本に渡来した最初のイエズス会士の聖フランシスコ・シャヴィエルや、世界中に四百万人の会員を要する団体「聖母の騎士会」創立者で一九三〇年代に日本で宣教活動をした聖マキシミリアノ・マリア・コルベ神父もいる。二十世紀の福者としてはマザー・テレサが有名、〇五年四月に亡くなった前教皇ヨハネ・パウロ二世も現在、ローマ教区列福調査委員会が列福のために調査を始めているとか。
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東京・麻布十番のクラブスペース「WAREHOUSE」で今月、ブラジル音楽のイベント「BEM BRASIL」が開催された。同イベントは、音楽を通したブラジル文化の紹介を目的に開催されており、二〇〇五年以来十三回目。来場者の三~四割がブラジル人だという。今回は、「ブラジル北東部音楽祭」をテーマにフォホーなどが紹介された。一方、こちらも東京・渋谷区の代官山では、ブラジル人デザイナーのアレキサンドレ・ヘルコビッチさんが初の直営店をオープンしたそう。東京の真中でブラジルのファッションと音楽。現在の日本のブラジルへの関心はこのあたりか。