サンタカタリーナ州フロリアノポリスで2日未明、州政府の建物や警察署への発砲、警官の車両への放火などが起きた。同種の事件は同州内の複数の市で起きており、1日夜から2日未明にかけて報告された襲撃事件は16件に上る。
2日付G1サイトによれば、9月26日から始まった〃暴力の波〃は21市を襲い、襲撃件数も計52件となっている。1日朝の報道では16市36件だったから、1日夜から2日未明の事件は新たな市も巻き込む形で展開された事になる。
同州では13年1月30日からも同様の事件が起き、2月5日までの1週間で20市60件以上、2月15日の時点では100件超の事件が起きた。今回の事件もその時同様、カタリネンセ第一グループ(PGC)の仕業と思われている。PGCはサンパウロ州中心に勢力を振るっている州都第一コマンド(PCC)と繋がりがある。
9月26日から続く一連の事件は、ここ2年間で3度目の〃暴力の波〃だ。同州保安局や警察は、警察による麻薬密売その他の犯罪撲滅作戦の拡大阻止と、警察との抗争で死亡した仲間の報復を目的として起こした犯罪と見ている。
9月26日以降繰り返されているのは、バスの焼き討ちや警察署襲撃、警察官や刑務所職員などの治安関係の公務員の自宅襲撃などで、ガソリンスタンドの放火未遂も含む。軍警は2日、26日以降の逮捕者は21人で未成年者8人の身柄も拘束と発表した。
事件発生最多は州都フロリアノポリスの10件で、パリョッサとサンジョゼは各6件、ジョインヴィーレも5件などと報告されている。
一連の事件を受け、同州軍警や公共交通関係諸機関は、フロリアノポリス市内のバスの運行を9月30日午後6時半で停止。1日は朝6時から運行を再開したが、午後7時に再び運行を停止。2日も朝6時から運行再開という変則的な運行態勢を敷いている。
2年間で3度目の〃暴力の波〃発生は、市警や軍警の人員増などを含む治安対策への不安を掻き立てている。州保安局によると、同州の軍警は1万1500人。過去3年間に3300人を採用したが、退職者もおり、市内巡回などにさく事ができる人員は決して充分ではない。軍警司令官は、年間1500人を採用、1万7千人が確保できたらとしている。
一方、市警は3200人で、過去2回の採用試験では600人以上採用したが、400人が退職し、実質増員数は200人。1月に406人を採用後、もう1度同じ人数を採用する予定なので、これによって人員増を計る事ができるという。