サンパウロ市中央部のパイサンドゥ広場とサンフランシスコ広場の活性化のため、同市が木製のデッキを造り、ビーチチェアを設置する試みを2日付のフォーリャ紙が報じている。
パイサンドゥ広場は夜がふけ店が閉まるにつれて人気がなくなり、気味が悪くなると言う意味では同市中央部でも指折りの場所の一つだった。
しかし9月末からは、同地域の住民がこの広場にもっと足を運ぶようになった。1日、同広場の木製デッキの上に置かれたビーチチェアに座り、ブランコで遊ぶ子供達を眺めていたルビアナ・マチアスさん(31)は「私に連れて行ってってせがむの」と言った。
レストランPonto Chicの隣に出る食べ物の屋台や、ガレリア・ド・ロックの近くのステージなどを含む、パイサンドゥ広場の改造計画はサンパウロ市中心部を活性化させる二つの先行プロジェクトの一つだ。
もう一つの先行プロジェクトは、かつては策で囲まれていたサンフランシスコ広場を開放し、木製デッキとチェアーで埋め尽くすというものだ。チェアーは夜には監視員によってコンテナーの中に保管される。
この二つの広場では、人を呼び込むために映画上映やグルメフェア、小さなショーなどのイベントも開催される予定だ。
デッキやチェアーは少なくとも2カ月間そこに置かれ、どんな反応が起きるかをみる。どんなことが上手くいくかを見つけ出し、市内の他の場所にも設置するためだ。
今回のプロジェクトの責任者のグスタボ・アルチザン氏は「使う人が増えればそれだけ、広場は安全になる。改装して、監視員を置くだけでは前に進まない。広場を好んで使う人がいなくては何もならない」という。
二つの広場の照明は取り替えられ、周りの木々は刈り込まれた。また、wi‐fiも使えるようになっている。
アルチザン氏によるとこのプロジェクトは設備代も含めて40万レアルかかるが、イタウ銀行がスポンサーとなり、文化イベントや設備にも資金を提供している。
このプロジェクトは今後、パチオ・ド・コレジオ、3月25日通り、ヴァレ・ド・アニャンガバウにも導入される予定だが、これらの場所でプロジェクトが実現するのがいつになるかはまだ決まっていない。