2007年4月6日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙三月三十日】サンパウロ市ブラス区で毎日、知る人ぞ知るの高級ブランドの偽物フェイラが開かれ、すっかり定着している。フェイラは早朝四時から午前七時反までオリエンテ街を中心に広い範囲でバラックが立ち並んでおり、さながら青空ショッピングセンターの様相を見せている。
日頃高級ブランド品に手を出せない人が自己満足に浸るためや、自分の商店に持ち帰って五倍の値段で売るための商人らの間で好評を博している。
売る方も買う方も偽物であることを承知しており、そのために価格はチョー安値となっている。ピューマ印シャツは八レアル、アジーダ印ジャケットは三五レアル、ディーゼルあるいはズーンプのズボンは二〇レアル、靴下は一ダースで一三レアル、アクセサリーではエルスやナイキ印が一個五レアルで売られている。因みにディーゼル製ズボンは本物で七〇〇レアルから一二七〇レアルとなっている。
化粧品はカルヴィン、ポロ、ボチカリオ印が並び、いずれも一〇レアル、三十分で匂いが消えた粗悪品もあった。またサッカーファンは一〇レアルから一五レアルで好みのチームのユニフォームを買うことができる。女性の人気の的ルイヴィトンのハンドバッグは一個しか見当たらず、さすがに一四〇レアルの値をつけていたが、グッチあるいはアルマーニ印は四〇レアルだった。
高級品店に出入りする裕福層の人々が目を覚ます頃、フェイラの商人らは店じまいをして家路に着くのだ。