2007年4月5日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】サンパウロ外国為替市場で先月二十九日に二・四四レアルまで低下したドルは、三十日に一旦反発して二・〇六レアルに戻した後、四月に入ってから再び下落に転じ、三日には前日比〇・五四%低下の一ドル二・〇三七レアルで取引を終えた。
これは二〇〇一年三月五日(二・〇二三レアル)以来の低い水準。ドルは今年に入り四・六三%、四月に一・一六%低下した。
カントリーリスクも三日、引き続き低下して一六七ポイントと過去最低を記録、一時的であるが新興国平均リスク(Embi Plus)の一六五ポイントに肩を並べた。サンパウロ証券取引所株価指数は前日比一・五一%上昇の四万六二八八ポイントで取引を終了した。国庫庁は同日、二〇一七年満期の外債五〇〇万ドル分を発行した。
イラン政府による英海軍兵拘束問題の解決前進に伴う先物原油相場の下落や、米国不動産販売額が二月に増加に転じたことなどが好材料となり、レアルが買われた。市場関係者らはドルが二・〇〇レアルを切るのは時間の問題で、早ければ数週間以内にも二レアルを割り込むと予想している。
マンテガ財務相が良好な経済情勢を反映したものとレアル高を評価する一方、財務省経済政策局のアウメイダ局長は三日、レアル高により繊維、製靴始め工業界で三十五万人の雇用が失われたと警告した。局長によると、世界一の高金利を背景にレアルは過大評価されているという。