2007年3月16日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】昨年の年末商戦が期待された程の成果があがらず、今年の年頭の在庫一掃セールも今一つパッとしなかったのを受けて、小売店筋は今年第二弾となる大売出しセールを展開して激烈な商戦に突入している。
これまでに支払い月賦期間の延長および価格や金利の引き下げなどを全面に打ち出してきたが、今度は月賦の第一回目支払いを先延べするのが目玉作戦となっている。言い換えると、支払いは後程でいいから商品をまず買ってもらおうとの押売的販売だ。中には「今購入して支払い始めは年末から」としている店も出ている。
専門家筋によると、商店側は否定しているがと前置した上で、輸入品の急増に加え、国産品も負けじと供給を拡大したことで商品がダブつき、在庫一掃の必要が出てきたのが今回のセールの原因だと指摘している。
スーパー業界第二位のカレフールでは先週末、月賦の第一回目支払い日を購入日から一〇〇日後としている、対象は十二回月賦払いの家電製品、日用品、繊維製品など。セール限定期間は二十日間としているものの、これまでに家電製品は一〇〇%、IT製品は六〇%の売上増となった。
いっぽうで業界トップのポン・デ・アスーカルの系列下のエストラも九日からセールを開始した。音響装置やビデオなど二〇〇品目を対象に月賦支払い開始を六月以降とした。昨年はこの期間が最高三十日どまりだった。
国内に最大の販売綱を有し、家電製品での販売トップのカーザス・バイアはこれまで二〇回払い月賦の頭金は三十日後だったのを今回は五月に先延べした。
家具専門のマラブラスはこれらに対抗し、年金受給者に対して三十六回払いの上、頭金支払いを十二月にするという思い切った戦法に出た。年金受給者の購買力が急増した上に、容易に融資が受けられることから、この層に狙いを定めたもの。また家電業界第二位のポント・フリオは、競争相手のいかなる条件にも追随すると宣告している。