2007年3月16日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】フラ・フィーラと名付けられ、計画が発表された当時は画期的都市計画と注目を集めたサンパウロ市内高速バス専用道路が十年の月日を経た八日、一部の開通式が行われた。
当初の計画はサンパウロ市都心とサコマン区を高速で結ぶ計画だったが、途中で頓挫したのをセーラ前市長が復活を決め、カサビ現市長が継承した。新たな計画は、ドン・ペドロ広場とシダーデ・チラデンテスの三二キロを結ぶもので、チラデンテス・エクスプレスと改称された。
今回開通したのはサコマン区までの八・五キロ。交通局によるとこの区間(市営中央市場まで)で一日五万人の利用者を見込んでいる。開通式は都市相、サンパウロ州知事、サンパウロ市長が出席して行われたが、一般参列者からバス賃二・三〇レアルは高いとの抗議の声が飛ぶ一幕も。
そもそもフラ・フィーラは一九九七年、当時のピッタ市長が鳴り物入りでプロジェクトを発表、しかし在任期間にドン・ペドロ広場からアルベルト・リオン広場までのわずか二・八キロの工事を手がけたのみで計画は頓挫した。これのみで一億七〇〇〇万レアルを費やした。この後二〇〇四年、マルタ元市長が政権末期に二億四〇〇〇万レアルを投じて五キロ延長した経緯がある。
カサビ市長は全長三二キロを二〇〇八年までに完成したいとの意向を示したが、それにはさらに七億レアルの追加予算が必要だとし、捻出に頭を悩ませている。