2007年3月15日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】サンパウロ州内の自動車登録台数が二〇〇二年から〇六年にかけての四年間に人口増加を上回る速さで増加したことが、州データ分析システム(Seade)の調査で明らかとなった。
サンパウロ州内の自動車登録台数は、四年間に三二〇万台(二六%)増加して、〇六年には一五〇〇万台を突破した。一方、同期間に人口は三八一〇万人から四〇四〇万人に増えて増加率は六・二%、自動車は人口の約四倍の速さで増えていることになる。オートバイは一四〇万台から二四〇万台へと急増した。
自動車の増えた理由として専門家らは、自動車の利便性や公共交通機関の整備遅れに加え、経済安定化を背景に内陸部の中・低所得層を中心に自動車への需要が高まったことを挙げている。自動車販売台数は今年、一九九七年の最高記録(一九四万台)を塗り替えると予想されている。
また、自動車一台当りの人口も〇二年には二人以下の都市が二市しかなかったが、〇六年には十六市へと急増した。最も少ない(つまり保有台数が最も多い)都市はサンカエターノ・ド・スル市の一・四一人で、日本(一・七人)より少なく、米国(一・三人)に迫っている。サンパウロ市は二・一四人(〇二年は二・五人)、サンパウロ州平均は二・六七人(同三・一七人)だった。
自動車利用者の増加は、交通渋滞や交通事故の犠牲者増加につながるとして、公共交通機関の整備を急ぐ必要があると専門家らは警鐘を鳴らしている。