2007年3月9日付け
ブラジル代表女子ソフトボールチームを指導するため、現在アメリカ在住の川崎千明さん(34、埼玉県出身)が一日に来伯。七月にリオで開催されるパン・アメリカンでのメダル獲得に向け、一週間ほど、イビウナ市のヤクルト球場で代表メンバーの指導を行い、日本とアメリカの技術を伝授している。
ブラジル野球ソフトボール連盟(大塚ジョルジ会長)では、五年ほど前から国際協力機構(JICA)を通じて日本人指導者を招待し、ブラジル・ソフトボールの技術向上をおこなってきた。
開催国のブラジルは、本大会が初参加。現在は、同大会の上位入賞を狙おうと、早稲田大学からの指導者を迎え、強化合宿を行っている。
今回は、アメリカ・ロサンゼルス郊外にある「レジースミス・ベースボールセンター」で指導法を学んでいる川崎さんが、同連盟の招聘で来伯。悲願のメダル獲得を狙う。
川崎さんは、星野女子高校を卒業後、東京女子体育大学へ入学。一九九五年から日立ソフトウェアで活躍、日本リーグで優勝した二〇〇〇年に現役を引退した。九二年には、学生選抜で来伯、ブラジルチームとの親善試合に出場した経験もある。
同連盟の沢里オリビオ副会長は、「ブラジルチームというのは経験が少ない分、不利だが、現在選手たちは、メダル獲得という目標を持ってトレーニングに励んでいる」と大きな期待を寄せる。
現在、チームの指導に当たっている川崎さんは、ブラジルの選手は「一人一人、素質がある」と推奨。試合においても、「日本やアメリカのゲーム形式とは異なり、キューバ人の試合の方式に似ていて、予想ができないプレーをする」と話した。
なお川崎さんは、九日に帰国する予定。