2007年2月28日付け
【エポカ誌四五五号】四人の天使がラッパを吹くと異常気象が起きたと新約聖書に書いてあるが、誰もが狂信者のタワごとと思っていた。それが来る十年以内に現実となる可能性があると、国連の環境会議が発表した。日本人にはピンと来ない聖書予言だが、欧米では潜在的に発想法の基本になっている。
世界の環境専門家を集めて情報交換をした結果、人為的ミスとされる地球温暖化は想像以上に進み、不測の事態突入という結論に至った。一笑に伏していたことが現実となるらしい。それは干ばつと洪水、食糧危機、難民の大移動、世界規模の紛争だ。
ブラジルは対岸の火事とはいかないが、比較的被害が少ないことから各種メジャーの大型投資と系列化が予想される。気温の一度上昇がもたらす影響は、乾燥地帯の砂漠化と農作物の凶作。集中豪雨による家屋や農作物の被害、生態系の破壊だ。
アマゾン熱帯雨林はブラジル中央西部の穀倉地帯と南東部のサトウキビや牧草、果実にも雨をもたらす。熱帯雨林の乱伐により、このシステムが狂い始めた。乱伐がこのまま続くなら、アマゾン熱帯雨林はセラード地帯に変化するという。
南極から北上し、サンパウロ州やリオデジャネイロ州に到達した寒波は、南部地方の空気を移動させた。この地域の気象変化は、まだ観測中である。南伯地方における気温の一度上昇は、季節風や海流の変化、森林の水分蒸発と入道雲の発生など、地球を取り巻く環境に異常を起こすことになる。