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ノロノロ審理に不正行為=裁判所への苦情トップはサンパウロ州

2007年2月16日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】司法審議会(CNJ)所轄の司法監査庁の調査で、全国の司法当局に対する苦情や不正の告発の六〇%以上が、サンパウロ、リオデジャネイロ、バイーア、ミナス・ジェライスの四州と連邦直轄区に集中していることが明らかとなった。
 二〇〇五年に設置されて以来、CNJは一五一七件の苦情や告発を受理。サンパウロ州は四一二件(二七・一六%)と最も多く、リオ州(一七三件、一一・三八%)、連邦直轄区(一四七件、九・六七%)、バイーア州(一一〇件、七・二四%)、ミナス州(八六件、五・六六%)と続いた。
 これら四州一直轄区には裁判官の四〇%が集まっており、サンパウロ州の裁判所では全体の一三・八%に当たる二〇一六人が勤務している。
 最も多い苦情は審理の遅れで、次は裁判官や司法職員の不正行為。審理遅れは多くの場合、CNJが裁判所に電話で苦情を通知するだけで解消した。CNJによると、全国で現在三三〇〇万件の訴訟が審理中で、新しい訴訟が毎年二〇〇〇万件発生しているという。
 リモンジサンパウロ州高裁長官は、サンパウロ州の裁判所は全国の訴訟の四九%を扱っており、控訴も多く、予算カットにより裁判官を増やせないことも審理遅れにつながっているとコメントした。