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サービス部門のインフレ大=パック旅行など2ケタ台に
2007年2月6日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】昨年のインフレ(広範囲消費者物価指数=IPCA)は三・一四%と一九九八年以来の低い値となったが、パックツアーや保健、家政婦の賃金といったサービス部門のインフレは、IPCAを大きく上回るものとなった。
昨年最も価格が上昇したのはパック旅行(一五・〇六%)で、保健(一二・三%)と家政婦の賃金(一〇・七三%)も上昇率が二ケタの大台に乗った。この他、タクシー(九・一七%)、駐車場(八・〇一%)、映画館(六・八八%)、外食(五・九%)などの値上がりが大きかった。
IPCAを下回ったのは、裁縫(二・六%)、公衆電話(二・一八%)などで、特に食料品(一・二%)、家庭用電力(〇・二八%)、固定電話(マイナス〇・八三%)が物価の抑制に貢献した。
専門家らは、こうしたサービス部門の物価上昇は最低賃金の増加を始めとする中間・低所得層の所得増加によるものとみている。公共料金の上昇率が九八年以来低いレベルとなる中、サービス部門の物価は平均五・四九%上昇した。
今年に入ってもガソリン価格低下(平均五%)の見通しなどを理由に、リオデジャネイロ連邦大学のエコノミストのフィーリョ氏は、今年のIPCAを三・七%と予測する。リオカトリック大学のクーニャ氏は、サービス部門の価格上昇を所得増加の現れとし、前向きに評価している。