2007年2月1日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一月三十一日】サンパウロ州労働地方監督局(DRT)は三十日朝、建設作業員の安全性に問題があるとして、サンパウロ市ピニェイロス区の地下鉄工事の一部中止を決定した。
同区の工事現場では十二日に陥没事故が発生、建設作業員一人を含む七人が死亡している。DRTの労働者保健安全班は何度も現場を訪れて作業員の安全性に問題があることを確認、同班の報告書が提出された後、地下鉄公団労組、大規模建設業組合、中央労組の代表者と会合を開き、中止を決定した。
地下鉄建設工事は中止となったが、現場の地盤安定化と構造強化作業は継続を認められた。工事を請け負った企業連合体は、作業員のリスクがないことを証明した報告書を五日に提出しなければならない。
市民保護局によると、工事上の問題の一つは避難体制が整っていないことで、市警に行った作業員の証言では、事故当日運転手らは陥没の危険を通知されていなかったという。
一方、地下鉄公団は三十日、地下鉄四号線工事の工事責任者、ブオンコンパグノ氏を更迭したと発表した。後任は二号線の工事責任者のメイレレス氏。ブオンコンパグノ氏は今後、事故原因の調査に専念する。同氏は九〇年代に同氏の所有する建設会社が不正に地下鉄工事請負契約を結んだとして起訴されていた。同氏の更迭と事故原因についてセーラ知事は同日、コメントを拒否した。