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各地で盛況、川筋太鼓公演=元シニアの小田さん迎え=サンパウロ州、パラナで講習会=ロ市では千3百人の大入り

2007年2月1日付け

 JICAシニアボランティアとしてブラジルで和太鼓普及に努めた小田幸久さんが二年ぶりに来伯し、アチバイア、プレジデンテ・プルデンテ、サンベルナルド・デ・カンポ、パラナ州ロンドリーナ市でワークショップ(和太鼓講習会)や太鼓演奏会を実施した。滞在中は、ロンドリーナで開催された「第二回川筋壱響祭」に参加したほか、アチバイアをはじめ各地で実施された講習会で太鼓指導にあたった。ロンドリーナでの演奏は約千三百人が訪れる盛況振り。人気の高さをうかがわせた。
 パラナ州ロンドリーナ市では、一月二十日にワークショップを実施。同和太鼓講習会に参加するためにサンパウロ州から十グループ、パラナ州から八グループ、またアルゼンチンからも参加グループが集まり、約三百五十人の参加者は朝からみっちりと基礎指導を受けた。
 翌日、マリスタ劇場で開催された「第二回川筋壱響祭」には、前日ワークショップに参加した十九グループが演奏を披露した。
 同祭りは、ロンドリーナ日本移民百周年委員会、インスチトゥト吉井篤・貴美子、ロンドリーナ市役所、一心太鼓共催、スダメリス銀行後援で、ロンドリーナ日本移民百周年事業の一環として実施されたもの。
 当日の来場者数は約千三百人にも及び、観客席は満席。階段に座る来場者もでるほどの盛況振りを見せた。
 昨年六月に開催された「第三回全ブラジル太鼓選手権」優勝チームで、日本太鼓連盟の招待を受けて「第九回日本太鼓ジュニアコンクール」に特別出場するロンドリーナの「一心太鼓」も演奏。会場から大きな拍手が起こっていた。
 主催者から小田さんに感謝状を贈呈。舞台に立った小田さんは、「全体的にレベルが上がってきた」と全チームの立派な演奏を賞賛するとともに、「一心太鼓」について「(開催地の)京都でもよい成績が期待できる」と断言した。
 会場では、小田さんと来伯した西口勝さん、池脇祐輔さん、梅本善忠さんと、「アチバイア川筋清流太鼓」のメンバーのほかに、〇五年にアチバイアで太鼓指導者として派遣されていた細川美幸さんによる日伯ジョイントチームも演奏を披露。同地のYOSAKOIソーランチーム、「グルッポ・サンセイ」も出演し、会場を盛り上げた。
【アチバイア公演】
 アチバイア市では二十六日夜、日本移民百周年記念事業として、市内セントロ・デ・コンベンソンエスで太鼓演奏会を開催。アチバイア文協(辻修平会長)が主催、市役所が後援した。
 演奏は「アチバイア川筋清流太鼓」。またロンドリーナ会場と同じく日本のメンバー、アチバイアのメンバーと細川さん、ほかバウルー市の二人を加えた日伯ジョイントチームが切れ味のよいバチさばきを披露し、聴衆に感動を与えた。
 当日は、タウバテ市の「海藤三味太鼓」の友情出演もあり、アチバイア公演も満席になり、立ち見や階段に座る人もいた。
 二十五、二十六日の二日間行われたワークショップも終日盛況で、成功裡に終わった。
 祭りを終え小田さんは、「このような祭りを開けるようになったことは大変嬉しいこと。着実にレベルが上がってきているということだと思う」と感想を話す。
 アチバイア文協の青山明政副会長も、「今回、日本からきた指導者たちの演奏を見て大変勉強になったと思う。全ての面で太鼓を学ぶ向上心が上がったのではないだろうか」と話していた。
 なお小田さんは三十日に帰国した。