2007年1月31日付け
NHKの番組が居ながらにして視聴できるようになってから、どのくらいになるだろうか。特にアポゼンタードの人たちは、毎日午前中により面白い番組が集中しているので、かなりの時間どっぷり漬かっているのではないか▼天気予報をやり過ぎる、交通情報など関係ない、放送権の都合で画像を視られないものがある、など気にいらない部分が少なくないが、もう日常生活がNHK放送抜きには考えられない人もいるだろう▼尤も、これは日本語がわかる日系人の場合である。受像機から流れてくる日本語は、他の番組を含め、二、三世の場合、日常会話を不自由なく日本語でやれる人でも難しいという▼番組の好みはそれぞれ違う。筆者が最近「面白い」と思ったのは、土曜ドラマである。名を挙げれば『魂萌え!』『ウォーカーズ~迷子の大人たち』だ。今の日本人の実情、人情、行動などを過不足なく写し出しているのではないか、と合点したからである▼ドラマのなかの団塊の世代の夫婦、そのこどもたちの有り様を見て、たいがいの場面で笑った。いわば部外者の笑いである。そのあと、それでは、ブラジルにいる自分自身はどうなんだ、と生活背景が違うのに考えさせられた。視終わったあと、ドラマに出演した俳優すべてが好きになっている自分を発見した▼読者のみなさんの好みはどんなものだろう。時間が許せば、家庭内問題にならないよう、また、ブラジル国内放送のチャンネルにも合わせながら、楽しみたいものである。(神)