2007年1月30日付け
パラナ日伯連合会(仮称・西森弘志ルイス会長)は二十八日に同州ロンドリーナ市の本部会館で定期総会を行い、同州百周年(通称IMIN100)実行委員会の陣容と、ローランジャ市の移民史料館周辺を舞台に企画された〃夢〃文化公園プロジェクトの概要(後日詳報)を紹介し、承認を受けた。さらに一家族二十レアルの集金目標を設定し、連邦政府からも一千万レアルの支援を受ける見通しが発表されるなど着々と準備を進めている。
午前九時から始まった定期総会の主題は、来年に控えた百年祭。傘下の七十二団体から二十八団体の代表者ら百三十一人が出席し、熱心な議論が行われた。
「今年は準備の年、日系社会の再団結をはかる重要な年です」。開会のあいさつで、選挙のために休職し今年から復帰した西森会長は呼びかけた。「パラナへ五木ひろしが来ることが決まった。『君が代』を歌ってもらいたいと考えています」と喜びの報告をする。
同州百年祭の公式イベントは〇八年六月十九日から二十九日まで、同連合会本部会館とローランジャの二カ所で実施。式典は二十二日にローランジャで五万人を集めて行われる予定。
同州百周年祭の実行委員長には嶋田巧氏(元アリアンサ会長)、名誉実行委員長にはロベルト・レキオン・パラナ州知事。式典委員長には西森氏、名誉式典委員長にはルーラ大統領、移民祭委員長は上野アントニオ元連邦下議、移民祭名誉委員長は島内憲大使、同名誉副委員長には萩生田浩次在クリチーバ総領事が決まったと発表された。
中心となる四事業はローランジャの〃夢〃文化公園構想、ロンドリーナの連邦技術大学構想、マリンガの日本公園構想のほか、クリチーバでも計画されている。それ以外に文化、スポーツ関連で数多く準備が進んでいる。
子供も1ミル、
現物寄付も
上野元下議は「全てのコムニダーデの力を結集しなくては」とし、一家族あたり二十レアルを支部単位で集める計画を発表。全二万五千家族から集めれば五十万レアルとなる。これを式典費用に充てる。
嶋田名誉会長も「一ミル、二ミルでいいから子供に出させることが大事。家族を代表してお父さんが払うのではなく、将来の日系社会の担い手である子供が自分のお金から払うようにする。その全員の名前を奉加帳に載せ、百周年記念碑の中にそれを保管する場所を作ろう」と、タイムカプセルとして後世に残すことを呼びかけた。
岡本ヴィセンチ副会長は「今年末にまでにどれだけ資金が集まるか。四世、五世の子供も含めて寄付してくれた人全員に、百周年ロゴ入りのクリスマスカードを送ろう」と提案した。
山脇ジョルジ副会長も「会館に来ない日系人にも知らせるため、メディアに協力してもらい周知徹底する必要がある」と語った。
その他、農業者からは農産物(大豆やフェイジョン一袋など)の寄付も受け付ける、全ての日系組合や関連企業にもポスターを張ってもらう、寄付者には「Estou participandoIMIN100」(パラナ百年祭に参加してます)と書かれたTシャツをプレゼントするなどのアイデアが次々に出された。
昨年度の同連合会の総収入は百十二万四千三百一レアル、総支出は九十万三千四百六レアル、残高は二十二万八百九十五レアルと報告され承認された。
さらに文化、スポーツ関連など百三十以上もある年間予定行事のカレンダー調整を全員で行った。傘下の支部はここで決まった年間行事予定表を軸に、各支部で定期総会を開き詳細を詰めていく予定。
そのほか、非日系人が中心人になって相撲部を復活させる提案が出され、その場で認められた。