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ジウマ大統領=選挙年で内閣改造に着手=13閣僚が辞任や配置換え=PMDBに厳しい通告=PPや新党に割り振り優先

ニッケイ新聞 2014年1月15日

14年の選挙に伴う連邦政府内閣の閣僚辞職者補充のための人事改変が、13日からジウマ大統領によって着手されはじめた。労働者党(PT)政権の最大のパートナーである民主運動党(PMDB)に対し、大統領が大臣職を増やす意向がないことに、同党は難色を示している。14日付伯字紙が報じている。

今年は選挙年なので、連邦政府内閣からも多数の立候補が予想されている。現時点で明らかになっているのは、グレイシ・ホフマン官房長官とアレッシャンドレ・パジーリャ保健相(共にPT)がそれぞれパラナ州、サンパウロ州の知事選に立候補することで、2~3月中に内閣を離れるものと見られている。

14日付フォーリャ紙の予想では、辞職や職務の配置転換などで、39の閣僚(大臣や長官など)のうち、4月までに13で変更があると見られている。昨年9月にエドゥアルド・カンポス党首の大統領選挙出馬を見こしたブラジル社会党(PSB)の連立内閣離脱によって空席になった国家統括相と港湾庁長の後任も決まっていない。

ジウマ大統領は13日から内閣改造に着手し、PMDBの党首でもあるミシェル・テメル副大統領と会談を行なった。その席で大統領は、PSDBが狙っている都市相のポストは同党に割り当てられないことを伝えた。

PMDBは現時点で5の大臣職を担っているが、今回の改造で6つ目の閣僚職、特に都市相を得ることを目標にしていた。しかし、大統領は都市相がルーラ政権の頃から進歩党(PP)が担っていたことを理由に断った。PMDBはこの職が経済活性化計画(PAC)に絡む重要職と見なして狙っていた。

PPは前回の大統領選時では大統領を支持していなかったことから、今回はその抱き込みを重視していると目されている。PPは下院議員の数も5位で選挙時の演説放送の割当時間も長い。

PMDBとPPは、PSB離脱で空席となっている国家統括相の座を狙って水面下で争っている最中でもある。国家統括相は2014年に85億レアルの支出割当を受けている重要な職務だ。

だが、これも望み薄のようだ。大統領はテメル副大統領に対し、「他の連立政党に大臣職を割り当てたい」と伝えたという。ジウマ大統領としては、大統領選において連立与党に参加している党がPSBやアエシオ・ネーヴェス氏の民主社会党(PSDB)に流れないような対策を必要としている。そのため、大統領選でのジウマ支持が微妙なブラジル労働党(PTB)や新党・社会秩序共和党(PROS)への大臣職割当が優先されると見られている。

ジウマ大統領との会談の結果を受け、PMDBは15日に党幹部が集まり、対策を練る予定だ。