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名誉会長に麻生外務大臣=百周年=日本側の実行委設立=第1回総会で6項目発表=百周年にむけ拍車かかる

2007年1月19日付け

 【東京支社=藤崎康夫】日本側の日伯交流実行委員会が十八日、麻生太郎外務大臣や河村建夫日ブラジル会議員連盟幹事長の出席のもと発足した。移民百周年を契機に、〇四年と〇五年にお互いの国と訪問し合った小泉総理(当時)とルーラ大統領が「日伯交流年」を行い絆を強めることを決めた。総会では六項目の活動方針を発表するなど、来年に向けて本格的に始動した。
 昨年十一月、第一回幹事会が開催された。外務省中南米局三輪昭局長と日本経済団体連合会日本ブラジル経済委員会槍田松螢委員長が、日伯交流実行委員会の発起人となり準備がすすめられてきた。
 十八日、外務省において第二回幹事会を開いた後に、二時半から約一時間にわたり、外務省講堂において、ブラジルに関係の深い人々や各界の代表者が一堂に集まり、第一回総会が開催された。
 会場には、二百人以上の総会関係者が集まり、日伯交流年への第一歩を踏み出した。
 名誉会長には外務大臣で日ブラジル会議員連盟会長でもある麻生太郎議員が就任。 副名誉会長には日ブラジル会議員連盟幹事長兼日伯交流年支援小委員会委員長、河村建夫議員が選ばれた。
 特別顧問としてアンドレ・アマード駐日大使が参加。委員長には槍田松螢氏(三井物産代表取締役社長)、副委員長には西松遥氏(日本航空代表取締役社長)、鈴木勝也氏(日本ブラジル中央協会理事長)が就任した。
 麻生外務大臣は、挨拶のなかで、自らが以前、ブラジルに約一年住んでいたことがあることを話し、また日ブラジル会議員連盟の橋本龍太郎前会長が亡くなり、その後を引き継いだことを語った。
 ブラジル日系社会が海外最大のものであり、加えて三十万人の在日ブラジル人のことに触れ、日系人がいかに日伯の架け橋として、大きな役割を果たしているか強調した。
 「この移住百周年をお祝いするということが、日伯交流年の一つの大きな目的であるが、それだけではない」と語り、「今回の百周年を契機として、発展するブラジルと政治・経済・文化あらゆる分野での、交流事業を意識して、そして両国の交流をより一層発展させていこうではないか、というのがこの日伯交流年のもう一つの大きな目的でもある」と述べた。
 また、名誉副会長に就任した河村建夫日ブラジル会議員連盟幹事長は、一九九〇年の初当選以来、同連盟と深くかかわってきたこと、また麻生大臣に同連盟の会長を引き受けてもらった経緯、そして過去の日伯両国の親密さを振り返った。
 「もう一度、以前の日伯関係を取り戻す、こういう思いもあるわけです。ぜひ、皆さんもそのことを御含みくださって、いろんな面でご協力いただき、この実行委員会を盛り上げていただきたい」とのべ、「来るべき百年の記念すべき日を、これからのブラジルと日本の関係を高めていく契機にしていきたい」と宣言した。
 本総会では、日伯交流年実行委員会の活動案として次の六項目があげられた。
(1)国内における交流年の基本方針の調整。
(2)国内における交流年事業の認定基準の決定、事業募集、各種の事業に対する交流事業としての認定。
(3)国内におけるロゴマークの使用許可。
(4)国内における交流の周知。
(5)ブラジルの実行委員会等との調整。
(6)その他、委員会の目的を達成するために必要な活動。