2007年1月18日付け
先日、ビアジャンテ(行商)倶楽部の新年会に参加した。八十歳超の参加者たち。今年は十人が集まった。「やけに少なくなったな。みんな死んじまっちまうからな」。挨拶がてらの言葉も豪快に交わしあう。
「死ぬまで生きるってな考えが大事さ」―。戦中期から戦後にかけてビアジャンテとして働いた参加者の一人、川村久加須さん(89)は乾杯の席上でこう語りだした。
「九十五歳の人に百歳まで後五年ですね、とは言ってはいけない。そしたら残り五年しかないみたいじゃないか。百歳は節目の年だけど、別にそれが人生のゴールじゃないし、死ぬ時なんて神さんが決めるもんさ」。
今を楽しく健康に、そして寿命に目標を立てないことが長寿の秘訣だという。最近は百周年まで後何年とよく言うけれども、寿命に関して数字を言うのはやめようと納得してしまった。(泰)