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5市12万人が7日間断水=事故元の会社閉鎖、罰金命令
2007年1月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日、既報関連】ミナス・ジェライス州ミライ市の鉱山会社のボーキサイト廃液の貯水槽の堤防が決壊して市中に流出した泥水は十日、同市および近隣の市町村を埋め尽して多方面に被害を与えた。
さらに泥水はムリアエ川に流れ込み、リオデジャネイロ州北西部に達する見込みで、この川を上水道などの水源としている五市の住民一二万七五〇〇人は、早ければ十二日の午後から断水の憂き目にあう。断水は向う七日間にわたるとみられており、市当局ではこの期間、給水車による配水を準備している。
廃液の水の容量は三六億リットルで、今回は五五%相当の二〇億リットルが流出した。当局は残りも流出する危険性もあるため、鉱山会社に対し具体的な防止策の提示を求めた。さらに同社に対し会社閉鎖を指示するとともに七五〇〇万レアルの罰金を科した。
また、昨年も同様の事故を起こしていることで、環境保全取締違反の罪で営業権をはく奪し、同州からの追放を決めた。これに対し同社は、打ち続く降雨による堤防決壊であり天災の不可抗力だと反論、処罰を不服とする提訴を行った。
鉱山会社の地元のミライ市では泥水の流入で、六家屋が全壊、七地区が水浸しとなり四つの橋が欠損、四六世帯が家を失い、五〇〇世帯が避難を余儀なくされた。人口一万二〇〇〇人のうち二〇〇〇人が被害にあった。
いっぽうで断水を強いられるのはリオ州イタぺルナ(人口八万七〇〇〇人)、イタウバ(一万三〇〇〇人)、カルドーゾ・モレイラ(一万二五〇〇人)、ラジェ・ムリアエ(八〇〇〇人)、サンジョゼ・デ・ウバー(七〇〇〇人)で、当局は給水車でのサービスのほか、三十分毎に水質を検査して異常の有無を調べるとしている。