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昨年の貿易黒字過去最高に=今年も輸出10・5%増の見込み

2007年1月12日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】二〇〇六年度の貿易黒字が四六〇億七七〇〇万ドルと過去最高を記録、最新の政府目標を二〇億ドルも上回る結果となった。産業開発省が二日に公表したもので、為替や金利などの悪条件による輸出業界の不満をよそに、史上最高の快挙を成し遂げたことで関係者から喜びの声が挙がっている。
 同省の発表によると、昨年度の輸出総額は一三七四億七一〇〇万ドルで、〇五年度の一一八三億ドルに対し一六・二%上回った。これに対し輸入は九一三億九四〇〇万ドルで、〇五年の七三五億九九〇〇万ドルを二四・二%上回る急伸ぶりを見せた。これにより貿易収支黒字は四六〇億七七〇〇万ドルとなり、これまでの過去最高となっていた昨年の四四七億九〇〇万ドルを一・〇三%上回った。
 これを受けて同省は、〇七年度の政府の輸出目標を一五二〇億ドルと設定した。これは史上最高となった〇六年度の一三七四億七一〇〇万ドルに対し、一〇・五%増としたものだが、世界経済の〇七年度の成長予想が一〇%となっていることから、これを基にしたものだと説明している。
 これにより政府目標は三年連続で下落傾向を示した。〇三年は二一・一%の上昇で、〇四年は三二%と飛躍的に伸びた後、〇五年は二二・六%、〇六年は一六・二%となった。しかし、今年の政府目標は中銀の一四五〇億ドルよりも強気の予想で、同省では三つの要素を挙げている。
 一つはドル相場が二・一五レアルでほぼ固定される状況にあることで先行きの見通しが立てられること。二つ目は政府が今月中に発表する輸出促進パックの利用。三つ目は輸出業者の新市場およびユーザーの開拓が挙げられている。いっぽうで輸入の上昇率が輸出を上回るのは避けられないとしながらも、貿易黒字は継続するとみている。
 〇六年度の輸出の伸びは一次産品で一六・九%、半製品で二三・三%、加工品で一五・六%だった。品目別の実績では輸送関連が二〇四億ドル、鉄鋼が一四七億ドル、石油関連が一三〇億ドル、鉱石が九七億ドル、大豆関連が九三億ドル、化学製品が九一億ドル、肉類が八五億ドル、砂糖およびアルコールが七八億ドル、機器類が七七億ドル、家電製品が五八億ドルと好調だった。
 市場別ではアメリカとEU諸国が四〇・一%を占めた。トップはEU諸国の三〇四億ドルで、アメリカは二四七億ドル、次いで順にアルゼンチン一一七億ドル、中国八四億ドル、アフリカ七四億トル、中近東五七億ドル、東ヨーロッパ四五億ドルとなった。