2007年1月11日付け
ブラジル野球ソフトボール連盟(大塚ジョルジ会長)は、ブラジル代表女子ソフトボールチームの指導者として、福井県ソフトボール協会常任理事の水上健次郎さん(63)を、今月からブラジルに招聘する。
水上さんは二十七日、着聖の予定。すでに代表チームが強化合宿をおこなっているサンパウロ州イビウーナ市の野球アカデミーに半年間滞在し、今年七月にリオで開催されるパン・アメリカン大会に向けて、日本の優れた技術を伝授する。
今回の招聘は同大会の上位入賞を狙う連盟の要望に応えて、日本ソフトボール協会の役員が昨年十一月、水上さんに打診したことがきっかけ。同連盟は五年ほど前から国際協力機構(JICA)を通じて日本人指導者を招待し、ブラジル・ソフトボールの技術向上をおこなってきた。
昨年十二月六日付けの福井新聞社の記事によれば、水上さんは高知市の出身で、高知高から日体大を経て、大野高の教員として着任した。ソフトボール部を指導する一方、大野市のチーム荒友会の投手を務め、六八年の福井国体に出場。六九年の第一回アジア男子大会では優勝した。
当時は日本で三人目というウインドミル投法の速球派として知られ、完全試合三回、一試合奪三振十八個を二回マークするなど数々の記録を樹立。その後は日本協会北進越技術委員長などを務め、指導者として活躍している。
この他にも、長男の浩一郎さん(39)は日本大学在学中の二年間、JICAを通じてペルーでソフトボールの指導をしたことがあり、家族も水上さんのブラジル行きを応援している、と同新聞は報じている。
開催国のブラジルは本大会、初参加。日本の実業団のデンソーに所属し、日本代表としても活躍する染谷美佳ら数人の日系ブラジル人を呼び寄せ、悲願のメダル獲得を狙う。
同連盟の沢里オリビオ副会長は「ブラジルソフトボールのレベルは経験、体力ともにこれから。水上さんには日本のトップレベルの水準で指導にあたって欲しい」と大きな期待を寄せている。