2012年に南米開教60周年を迎えた真宗大谷派南米開教区が、このほど記念誌『写真で綴る―真宗大谷派南米開教60年の歩み』(254頁、A4版)を刊行した。
1952年、宗祖親鸞聖人が顕かにした浄土真宗を伝えるべく、同派の布教・教化活動が南米でも始まった。同誌には日本移民の興りから現在に至るまでの主な出来事が、豊富な写真(セピア色)を盛り込んだ年表の形でまとめられた。移住者が苦労しながら聞法活動を展開した様子が伺える内容となっている。
35周年時にも年表が作られたが、当時は日本語のみだった。今回は日ポ両語、ふり仮名付なので、日本語の読めない日系人やブラジル人にも対応している。2年かけて制作し、7月末に完成した。発行部数は1千部。
ブラジル別院南米本願寺本部の菊池顕正開教監督は、「これからの開教はどうあるべきか、原点に戻りながら模索したい。全世界を対象にするくらいの大きな視点に立って考えることが必要になってくるのでは。学術交流や留学制度を充実させ、教化活動に携わる人の育成にも力を入れていきたい」との展望を語った。
ブラジルは、同区の中でも信者数が4千人と最大。9割は日系人だが、ブラジル人の信者も増えつつあるという。
記念誌を希望の人は同本部(11・5061・4766)まで。非売品だが、50レアル程度の寄付を呼びかけている。
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