ホーム | 日系社会ニュース | 外交樹立120年=中心事業は9月の花火大会=展覧会は伯内8カ所巡回=練習艦隊来伯も調整中=大使もNHKのど自慢希望
第2回会合の主な出席者(撮影=望月二郎)
第2回会合の主な出席者(撮影=望月二郎)

外交樹立120年=中心事業は9月の花火大会=展覧会は伯内8カ所巡回=練習艦隊来伯も調整中=大使もNHKのど自慢希望

 日伯外交関係樹立120周年記念事業ブラジル実行委員会(梅田邦夫委員長)が、在聖総領事館3階の多目的ホールで3日午前、第2回会合を行なった。梅田駐ブラジル日本国大使、福嶌教輝在聖総領事ほか、日系5団体会長らが出席した。主な議題は目玉企画「ファッションデザイナー・コシノジュンコ氏演出の花火大会」と「日伯協力事業の展示会」。花火は9月12日にイビラプエラ公園で、展覧会はブラジル内8カ所ほどを巡回する形で開催を検討している。

 会議終了後、大使館広報文化班の髙田行紀一等書記官が取材に応じた。花火会場の候補地ジョッキークラブは、会場費が割高であることを考慮し、代替案としてイビラプエラ公園が浮上中だという。「コシノジュンコさん演出で、オペラ音楽と花火、噴水を使った演出もできるかもしれない」と同公園を使用する上での長所を説明した。開催日は9月12日の案が有力。8月は日本の祭事で忙しく、当地の雨季を考慮して9月開催となる見込みだ。
 日伯共同プロジェクト展覧会は、全伯8カ所ほどで巡回展示する予定。ウジミナスやセラード開発といった日伯共同事業の歴史を振り返るといった内容で、各地のイベントと併催する方針だ。この2事業で約8500万円を計上し、多くが花火に費やされる。寄付を募る意向で「個人だけでなく、ルアネー法の適用を確認し、企業協力を呼びかける」とした。
 8月ごろに記念経済セミナーも計画中で、「日本ブラジル経済合同委員会」との併催や、ブラジル日本商工会議所が75周年を迎えるにあたり「大規模な経済来伯団を期待するが具体的には未定」という。
 NHKのど自慢サンパウロ大会開催は、億単位の経費とあって実現難航との話も出ているが、梅田大使自身も強く希望していることもあり、大使自ら直訴することも含めて引き続き打開策を協議する方向となっている。
 開幕、閉幕両式典は日伯相互で行なうが、皇室や政府要人の出席が確定してから日程などの詳細を決める。次回の会合(12月)にも明確にしたい意向だ。公募するロゴマークやマスコットキャラクターもそれまでに詳細をつめる。日系団体からは「各主催行事に『外交120周年記念』という冠、ロゴマークの使用許可を」という要望があったという。
 今会議では触れられなかったが、本紙8月12日付け既報の通り、海上自衛隊の練習艦隊来伯も予定されている。外交樹立など交流年に相手国を訪問することが通例となっているが、同書記官は「時期や規模は年末ごろ予算案が決定してから。寄港する場所も未定でまだ発表できる段階にない」と話すに留めた。