ホーム | 日系社会ニュース | サンパウロ市カーニバル=有力チームが120周年選ぶ=2回連続で3位のアギア=テーマ曲等を4日に披露=浅草4回視察の親日会長
左からヴィットル小林さん、シジネイ・カリウオウロ会長
左からヴィットル小林さん、シジネイ・カリウオウロ会長

サンパウロ市カーニバル=有力チームが120周年選ぶ=2回連続で3位のアギア=テーマ曲等を4日に披露=浅草4回視察の親日会長

 最近2回のサンパウロ市カーニバルのスペシャル部門で連続総合3位に入った有力チーム「アギア・デ・オウロ」(黄金の鷲)が、来年のテーマに「日伯外交樹立120周年」を選び、4日夜にテーマ曲のお披露目会などを行ない、4千人余りがつめかけた。来年のサンパウロ市カーニバル、アギア・デ・オウロのパレードは2月13日の夜に予定されており、120周年をブラジル社会と共に盛大に祝う良い機会になりそうだ。

 アギア・デ・オウロは4年前から協力関係にあるインスチトゥト・パウロ・コバヤシ(IPK)と在聖日本国総領事館の協力を得て、来年のパレードのテーマを「日伯外交樹立120周年」に決め、今回のランサメント・デ・エンレードは「アギア祭り」と銘打って、当日の進行はIPKが行った。
 IPKの小林ヴィットル代表は、「来年の日伯外交樹立120年という節目の年に、それをテーマにできて本当に嬉しい。ここに住む日系人だけでなく、日本の日本人にも向けた我々からのメッセージでもある」と語った。
 カーニバル当日の進行役(アルモニア)で、今回のアギア祭りの司会も務めたミズカミ・セルソさん。「ルーツである日本に関わるテーマでカーニバルに参加できてとても誇らしい気分。いつもと違った特別な感情を抱く。サンパウロ市、サンパウロ州の日系人、日本人のみんなの後押しを受けて是非とも初優勝を勝ち取りたい」と述べた。唯一アギア・デ・オウロとIPK両団体に所属している。
 第一部では和太鼓ショー、ブラジル人による柔道、剣道、相撲のデモンストレーションに続き、琉球國祭り太鼓もゲスト出演して彩りを添えた。第二部では来年のテーマ曲が大音量の打楽器隊の演奏と共に発表され、続いて最終選考に残った2人の女性ダンサーからライーニャ・ダ・バテリア(打楽器隊の女王)が選ばれ、試作段階の衣装の発表も行われた。
 同チームのシジネイ・カリウオウロ会長は過去何度も日本を訪れ、浅草サンバカーニバルには4回連続で視察に行くほどの親日家だ。「今回のテーマを通して日本への愛着、親愛の意を表すのみならず、『勤勉、努力家だけど内気』といった典型的な日本のイメージにとどまらず、自分の知っている喜びにあふれ、心のオープンな新しい日本人像をパレードで紹介したい」との意欲を示した。
 さらに「パレードの山車も、移民船をあつかうよりも、近代的な日本を表現したものにしたい。そして何よりも2年連続3位の悔しさを来年の初優勝で晴らしたい」と意気込んだ。当日には在伯日系人500人と日本からのサンビスタもパレードに招聘する意向も示した。
 最終コンテストを経て「打楽器隊の女王」に選ばれたシンチア・サントスさんは、「日本の豊かな文化、歴史、ブラジルとの深い結びつきを全力で表現して必ず優勝します。応援よろしくお願いします」と語った。