5日に行われた大統領選挙の一次投票で3位となった社会党(PSB)のマリーナ・シウヴァ氏が12日に民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス氏の支持を発表した事を受け、13日午後4時現在のサンパウロ証券市場(ボヴェスパ)の指数(イボヴェスパ)が10日の終値より5・26%上昇し、5万8221ポイントとなった。
イボヴェスパが最も上がったのはブラジル銀行で、午後4時現在で11%以上上昇した。ペトロブラスも同様に、10%以上上昇した。
上昇幅が大きかったのは、10日のボヴェスパが国外の動きに引き摺られて前日比3・42%下げた5万5311ポイントで終わっていた事にも起因している。
10日のペトロブラス株は5%以上、ブラジル銀行株も4%以上下落していたが、この状況を一新させたのは、マリーナ氏によるアエシオ支持発言だ。
ジウマ政権になってからの経済成長率は低迷が続き、国際通貨基金(IMF)も7日、今年の成長率は0・3%で終るとの見解を示した。国内外の投資家は政権交代による経済政策の変化に期待しており、週末に発表されたSensusの支持率調査でアエシオ氏が優位に立った後にマリーナ氏への支持を表明した事でアエシオ氏がより優位に立てば、政権交代が起こりブラジルの景気が再び上向くとの期待感が、国営のブラジル銀行や石油公社のペトロブラスの株上昇といった現象を招いたといえる。
選挙を巡る動向は為替にも影響し、13日のドルは10日の終値より1・2%安となり、売りが1ドル=2・3927レアルで取引を終えた。ブラジル中銀は立て続けに為替介入を続けており、13日午前中は2015年の6月1日付と同9月1日付の契約を各2千件ずつ売り出しており、11月3日が期限の契約8千件も売ったという。
経済を専攻し、成長志向といわれたジウマ氏の政権で景気後退が起きたりした事は、国外の投資家の投資意欲を殺いできた部分があるが、決選投票を前に新たな動きが出て来た事で、国内外投資家達も再び、触手を動かし始めたようだ。(13日付G1サイトより)
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