サンパウロ映画祭が開幕=今年の目玉上映作は?
サンパウロ市の主要映画館では16日より、第38回サンパウロ国際映画祭が開催されている。
サンパウロ市民の間では「モストラ」の名で定着しているサンパウロ国際映画祭は、今年で38回目。同映画祭がはじまったきっかけは、カンヌ映画祭など世界の国際映画祭に自ら行き、ブラジル映画とのレベルの差を痛感した映画評論家のレオン・カッコフが、「世界の一流の映画を紹介し、ブラジル映画界を刺激したい」との目的ではじまった。
以来、モストラは、作品性において世界的に評判の高い映画をブラジルで最も早く見ることの出来る映画祭として、サンパウロ市民のみならず、ブラジル国内でも定着していた。
だが2011年にカッコフが死去した後は、ライバルのリオ国際映画祭がアカデミー賞ノミネート候補の話題作を先に上映するようになって台頭したことも重なり、上映作品が「芸術性は高く、良い作品だが地味」な印象を持たれがちだった。
だが、今年のモストラは久々に、世界的な注目度の高い作品が揃っていると早くも話題だ。そんな中から注目作を見ていこう。
まず最大の話題は、今年のカンヌ映画祭で大賞のパルム・ドールを受賞した、トルコの映画監督ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の「ウィンター・スリープ」。一部で注目度が高かったものの、パルム・ドール受賞で決定的な世界的名声をようやく手にした名匠の傑作はいち早く見たいところ。
また、9月のヴェネツィア映画祭で大賞の金獅子賞を受賞したスウェーデンのベテラン監督、ロイ・アンダーソンの「実存を省みる枝の上の鳩」も公開される。
そして、ここ数年、ハリウッドのオスカーへのノミネート有力作が少なかったモストラだが、今年は先にカンヌで監督賞を受賞した、ベネット・ミラー監督の「フォックスキャッチャー」が控えている。特に主演のスティーヴ・カレルはオスカーの主演男優賞の有力候補との呼び声が高い。また、オスカー候補なら、リース・ウィザースプーン主演の「ワイルド」も前評判が高い。
また、カンヌの常連監督、ベルギーのダルデンヌ兄弟の新作で、フランスの人気女優マリオン・コティヤール主演の「トゥ・デイズ、ワン・ナイト」、フランスの人気監督オリヴィエ・アサヤスの新作でジュリエット・ビノシュ主演の「クラウズ・オブ・シルス・マリア」も話題だ。
また、ブラジル映画の話題作を見たい人には、先日にリオ国際映画祭でグランプリを受賞した「サンゲ・アズル」がおすすめだ。
日本映画の出展は一作。これもカンヌの日本代表になっていた、河瀬直美監督の「2つ目の窓」だ。日本では7月に公開になった映画だが、日本映画の公開本数が少ないブラジルとしては貴重な一本だ。
これらの映画を見たい方は同映画祭公式サイトhttp://38.mostra.org/で上映時間を確認できるが、ポルトガル語が得意でない方は、上記した作品の大半を網羅しているサイトhttp://g1.globo.com/pop-arte/cinema/noticia/2014/10/veja-destaques-da-38-mostra-de-sp.htmlで作品名を確認し、作品ごとに張られたリンクで上映時間のご確認を。(16日付G1サイトなどより)