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貧困層の所得大きく増加=政府の貧困対策が実を結ぶ

2006年12月27日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】二〇〇一年から〇四年の間に、貧困層の平均所得が全体のそれを大きく上回って増加していることが、ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)と国連の共同調査で明らかとなった。
 同期間に平均所得が一・三五%減少する一方、貧困層のそれは逆に三・〇七%増加した。一九九五年から〇一年までは平均所得が〇・三〇%減少、貧困層のそれは〇・一〇%の増加だった。
 経済的に悪化、社会的には改善とみられるこうした結果は、経済成長が停滞した〇一年から〇四年までの期間に、政府が貧困対策に多くの資金を振り向けたことの現れだという。
 「〇四年は社会格差の縮小という意味で、素晴らしい年となった」とFGVの調査担当者のネリ氏は話す。〇四年は平均所得が三・五六%増えたのに対し、貧困層の所得は一四・一一%増と大きな差がついた。経済成長率が四・九%を記録、経済成長に伴う雇用増が貧困層の所得増加に貢献した形となった。
 ネリ氏は〇五年の平均所得を六%増、貧困層のそれを八・五%増と予測。一九七〇年代に経済が急成長する一方、富が富裕層に集中した現象を振り返りつつ同氏は、経済成長と富の再分配を両立できることを示唆したとして、〇四年の結果を高く評価している。